壺中居-KOCHUKYO

EXHIBITIONS

野田朗子 AKIKO NODA Glass Exhibition Connect – Past, Now, Future

野田朗子 AKIKO NODA Glass Exhibition Connect – Past, Now, Future

展覧会詳細

会期

2024年5月16日(木)~25日(土)

時間

11:00~18:00 ※会期中無休(土日も営業)・最終日のみ17:00まで

ギャラリーよりごあいさつ

 新緑の眩しい季節、野田朗子展を開催することとなりました。
 
 京都の自然豊かな色彩と潤いを含んだ空気感を、独自のフィルターを通してガラスに溶かし込んだかのような作品は、素材と真摯に向き合う姿勢と共に高い評価を受けています。
 この度は、かねてより追求試行を重ねてきたテーマである『蓮』を、歴史を意識した視角から見つめ直しました。
 日本では天平より再生と移ろい、愛の象徴として重要な役割を与えられてきた聖なる花。
各時代に連綿と表現され続けてきた恒久の美しさと儚い一瞬の変化を、不変の素材であるガラスに閉じ込めることで造形へと昇華させた作品群には、凛とした静寂と清らかさが宿ります。種子から蕾、開花、そして実へと続く不断のループは古より脈々と受け継がれてきた人間の営みとも重なる不思議な魅力を内包しています。
 そのほか、器も含めた野田作品を一堂に俯瞰できる多角的な展示を行います。
 ガラスの光と影をぜひご体感いただきたく、皆様のご来場をおまちしております。
 
ギャラリーこちゅうきょ

作者よりごあいさつ

過去、現在、未来―。すべては繋がっている。
 
歴史とは、現在と過去、未来との対話から生まれる。
 
あなたの今と私の今、その出逢いの交差点の連続が
思い出となり、記憶となり、人類の歴史を紡いでいく。
 
私達は、長い時間の流れの中に一瞬だけ生きている。
それは一瞬に過ぎないが、その一瞬がないと歴史はない。
また同時に、地球の一員であり、一員に過ぎない。
 
ガラスは恒久的な素材。
人よりも長い時間を記憶して、半永久的に残る。
だから、今、ガラスに時を刻む。
2024年の空気と記憶をガラスに封じ込めて。
ガラスは、過去と未来を結ぶタイムマシーン。
 
野田朗子

作者歴

京都生まれ、在住。Tokyo、London、NYなど、国内外の個展、アートフェア等で作品を発表。
現代社会における時間の流れ方や環境問題に疑問を持ち、自然への敬意を制作のコンセプトとして、生から死へと向かう命のゆらぎ、うつろいゆく一瞬をガラスで表現している。
 
2011年 東京藝術大学大学院美術研究科修了、台東区長奨励賞受賞
2012年 第5回現代ガラス展 in 山陽小野田・三輪休雪審査員賞受賞
2013年 第52回日本現代工芸美術展・現代工芸大賞受賞
2015年 第1回藝文京展・京都商工会議所会頭賞受賞
2016年 Concorso Arte Milano、日本人作家10人選抜展(ミラノ)
2017年 個展(京都高島屋、&2021年)、個展(高台寺圓徳院、京都)
2019年 LONDON ART FAIR(ロンドン)、FINE ART ASIA(香港)
2020年 Savoir-faire des Takumi (パリ)、個展(日本橋高島屋、&2022年)

作品

  • 蓮と生きるー実の時 華の時

  • 記憶の舟

  • 正倉院への手紙

  • ひとひら

  • 時間の華

  • 作者近影